~医療マイクロ・ナノメカトロニクス、光超音波3D生体イメージング、触覚情報の共有と運動機能拡張~
IoTの普及と共にセンサの重要性が増している中、先端センサ研究を行う大学とセンサで事業を行う企業との間で協調関係を築き、ビジネスモデルの検討やセンサ技術の検証等の議論を行う場として活動しているセンサ&IoTコンソーシアム。
コンソーシアムが主催(後援:サイエンス&テクノロジー)する本セミナーでは、医療技術の革新に向けて今後の進展が期待される先進技術について3名の講師陣が解説します。マイクロ・ナノメカトロニクス技術のバイオメディカル応用(力計測や細胞を対象とした微細作業など)、光超音波技術による新しい画像撮影装置の開発と臨床応用、触覚の情報化と共有技術の医療リハビリ応用など、最前線の情報をお届けします。
セミナー講師
コーディネーター:東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 教授 三林 浩二 氏
第1部 「マイクロ・ナノメカトロニクスのバイオメディカル応用」(13:30~14:25)
東京大学大学院 工学系研究科 機械工学専攻 教授 新井 史人 氏
【専門】機械工学,ロボティクス,マイクロ・ナノメカトロニクス
第2部 「光超音波3Dイメージング技術の開発と医療応用」(14:30~15:25)
(株)Luxonus 取締役CTO 八木 隆行 氏
【専門】応用光学、医用システム
第3部 「主観的な触覚の活用:触覚共有を通じた感覚運動拡張」(15:30~16:25)
名古屋工業大学大学院 工学研究科 教授 田中 由浩 氏
【専門】触覚
セミナー講演内容
第1部 「マイクロ・ナノメカトロニクスのバイオメディカル応用」
東京大学大学院 工学系研究科 教授 新井史人 氏
マイクロ・ナノメカトロニクスは、対象とするシステムの基本要素の小型・集積化を大きな特色とし、新たな技術融合分野として発展してきた。ロボットに代表される従来の機械システムは、知能化がますます重要になる一方で小型集積化技術との融合はいまだ十分に進んでおらず、マイクロ・ナノメカトロニクスはロボット技術のフロンティアになる。また、医療分野への応用は近年活発化している.例えば単一の細胞を対象としたり、血液などの微量な液体サンプルを扱う事例が増えている。
本講演ではマイクロ・ナノメカトロニクスのバイオメディカル応用として、力計測や細胞を対象とした微細作業などに関連した応用例を紹介する。
第2部 「光超音波3Dイメージング技術の開発と医療応用」
(株)Luxonus 取締役CTO 八木隆行 氏
光超音波3Dイメージング技術は、光音響効果を用い生体にパルス光を照射し生体中の光吸収体(ヘモグロビンなど)から発生する超音波を受信し画像化する技術である。無被ばくかつ造影剤を用いずに、高精細な血管像を撮影することが可能である。現在、がん、血管疾患、リンパ浮腫や術前計画などへの医療応用を目的とする臨床研究が進められている。
本講演では、計測の原理から3D可視化手法、血管だけでなく色素(インドシアニングリーン)の画像化による臨床研究の最新成果について報告する。
第3部 「主観的な触覚の活用:触覚共有を通じた感覚運動拡張」
名古屋工業大学大学院 工学研究科 教授 田中由浩 氏
触覚は個々人の身体・運動に依存した主観的な感覚である。このような主観的な触覚を情報化し活用することで、個人の能力の拡張、他者との身体的共創を実現できる可能性がある。
本セミナーでは主観的な触覚の特徴について解説し、その検出や提示のための要素技術、医療、リハビリテーション、アバターロボットへの応用研究を紹介し、主観的な触覚の情報化を展望する。
セミナー詳細情報、お申し込み
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