日時 | 2024年10月18日(金)13:00~17:45 |
開催地 | 東京大学駒場リサーチキャンパス ENEOSホール 〒153-8904 東京都目黒区駒場4丁目6番1号 |
参加費 | 無料 |
予定参加人数 | 100名 |
開催方法 | 現地リアル開催(オンライン配信なし) |
バイオ科学デバイス技術が導く次世代情報社会の創造に関するプログラムを開催いたします。
<第1部:座長:丹羽修(センサ&IoTコンソーシアム 副会長)>
13:00-13:05 開会の言葉/趣旨説明 三林 浩二 (センサ&IoTコンソーシアム 会長)
13:05~14:00「カーボンフェルト電極を用いる絶対量測定方式センサの開発と実用化」
【基調講演】内山 俊一(埼玉工業大学 学長)
講演者らが1988年にカーボンフェルト電極を用いるクーロメトリー方式の迅速簡便なバッチ式溶液濃度測定用センサを発表して以来、ビタミンC計、次亜塩素酸濃度計、水素水濃度計、COD計などの実用化へと展開してきた経緯について紹介する。クーロメトリックなセンサは絶対量測定方式なので、1回の測定で溶液濃度が求まるところに最大の特徴がある。また1994年に発表した自己駆動方式をとりいれたセンサ開発の経緯や2007年に発表したカルバミン酸電解による窒素原子導入カーボン電極による水素の酸化波測定についても述べる。
14:00~14:35「有機薄膜トランジスタによる実サンプル分析」
【招待講演】南 豪(東京大学 生産技術研究所)
化学センサの開発において、様々な分子構造、電荷、サイズを持つ標的種を選択的に捕捉する分子認識材料を合目的に設計・具現化する手法が待望されているが、抗体のような高選択性を有する人工分子認識材料の開発は萌芽段階にある。登壇者は、分子認識化学に基づき設計・合成した人工材料を用いた化学センサによる実サンプル分析に挑戦しており、トランスデューサとしては有機薄膜トランジスタを活用している。その詳細について紹介する。
14:35~15:00「ガスセンサのIoT化に関する考察」
【企業講演】川村 幸嗣(光明理化学株式会社)
今日、様々な測定器がIoT化され、ユーザーにとって利便性の高いシステムが構築されつつある。ガスセンサの分野においても同様で、各メーカーによってIoT化された製品・技術が公表されている。本講演では、ガス測定分野でのIoT化の利点についてや、企業による実用化の事例について紹介する。また、ガスセンサのIoT化を進める上での課題や今後の業界の予想などについても説明する。
15:00~15:35「核酸解析による生態情報収集とその場環境センシングへの展開」
【招待講演】青木 寛(産業技術総合研究所)
環境に生息する生物から発せられる核酸やタンパク質などの生体関連物質は、その生物が生息する環境の状態を雄弁に語る環境バイオマーカーであると言える。我々は最近、核酸に着目したメタバーコーディング解析に基づく生態環境情報の収集を通じた、環境評価法の開発を進めると同時に、オンサイトでの環境評価を目指して、迅速簡便な核酸センシングデバイスの開発を進めてきた。本講演ではその最新の成果を紹介する。
15:35~15:55 休憩・センサ&IoTコンソーシアムのご紹介
<第2部:座長:荒川貴博(センサ&IoTコンソーシアム 幹事)>
15:55~16:30「ナノカーボン材料を用いた化学センサの開発」
【招待講演】丹羽 修(元埼玉工業大学)
電気化学検出は、血糖センサなど様々な化学、バイオセンサに利用されている。電極反応は電極表面で起こるため、新規な電極材料の開発により感度や選択性などの構造が期待できる。本講演では、スパッタナノカーボン薄膜に異元素や金属ナノ粒子をドープすることで、新規なナノカーボン電極を開発し、その遺伝子、食品中の抗酸化成分、有害な重金属イオン、ガス、内毒素などのセンシングへの応用展開について紹介する。また、糖類などの有機物の直触媒活性の向上を行った結果についても報告する。
16:30~16:55 香りのデジタルトランスフォーメーションによる食品風味設計の高度化
【企業講演】伊地知 千織(味の素株式会社 食品事業本部 食品研究所 技術・素材開発センター 風味制御グループ)
私たちの鼻は非常に感度の良い匂いセンサであり、その受容は約400種の嗅覚受容体(OR)が担う。私たちは分子生物学的手法を用いてOR活性を指標とする香りのデジタル化を進めている。香気成分約3000種のヒトOR活性プロファイルを取得し、それらの分子構造や物理化学的特徴・匂いの記述子の情報を関連付けたデータベース(嗅覚DB)を構築した。嗅覚DBの解析による匂いの理解、風味設計技術のためのアルゴリズム開発についてご紹介したい。
16:55~17:30「嗅覚センサによる生体ガス計測 ~農業と医療への応用~」
【招待講演】吉川 元起(物質・材料研究機構)
非接触・非侵襲・リアルタイムで測定可能な嗅覚センサは、特に密閉空間や化学反応など、他のセンサでは測定が困難な条件や対象への適用が期待されている。我々は嗅覚センサ素子として膜型表面応力センサ(MSS)に着目し、基礎研究や産学官連携などを通じてハード・ソフト両面の技術体系を構築してきた。最近は特に農業や医療での生体ガス計測に注目し、各現場で専門研究者や医師らと共同で、乳牛の健康状態モニタリングや、呼気がん診断の可能性について検証を進めている。
17:30-17:45 閉会の言葉 光野 秀文 (センサ&IoTコンソーシアム 副会長)
17:45- 名刺交換会
セミナーお申し込み
お申し込みは、以下フォームから必要事項のご入力をお願いします。
主催:センサ&IoTコンソーシアム
協賛:一般社団法人次世代センサ協議会
Society of Advanced Science
インフラ先端技術コンソーシアム
Sensors and Materials (MYU社)
公益社団法人日本分析化学会
化学とマイクロ・ナノシステム学会
後援:公益社団法人 日本化学会
産業技術総合研究所 人間拡張研究センター
一般社団法人ナノテクノロジービジネス推進協議会(NBCI)
一般社団法人エッジプラットホームコンソーシアム(EPFC)
ジーワン株式会社