~脱炭素社会・Society5.0に向けた自立発電アイディアとセンシング応用~
IoTの普及と共にセンサの重要性が増している中、先端センサ研究を行う大学とセンサで事業を行う企業との間で協調関係を築き、ビジネスモデルの検討やセンサ技術の検証等の議論を行う場として活動しているセンサ&IoTコンソーシアム。
コンソ―シアムが主催(後援:サイエンス&テクノロジー)する本セミナーでは、IoT社会の課題ともいえるウェアラブルセンサやIoTデバイスの電源課題に貢献し、これからの脱炭素社会にも貢献し得る、環境発電・エネルギーハーベスティング技術に焦点を当て、発電場所の制約の少ない湿度変動電池、屋外センサの電源としても期待の植物発電、ウェアラブルデバイスに最適な柔軟なCNT薄膜の発電デバイスとセンサ応用などを3名の演者よりお話し頂きます。
セミナー講師
コーディネーター:東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 教授
センサ&IoTコンソーシアム 会長 三林 浩二 氏
第1部 「湿度変化で発電する湿度変動電池の開発」(13:35〜14:25)
産業技術総合研究所 人間拡張研究センター 研究員 博士(環境学) 駒崎 友亮 氏
【専門】センサ、環境発電、フレキシブルエレクトロニクス
第2部 「植物発電、その原理と応用」(14:30〜15:20)
株式会社ニソール 技術顧問 水野 恒雄 氏
第3部 「柔軟なウェアラブルセンサの実現を目指したカーボンナノチューブ薄膜デバイス技術」(15:25〜16:15)
名古屋大学 教授 博士(工学) 大野 雄高 氏
【専門】ナノエレクトロニクス
セミナー講演内容
座長挨拶
東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 教授 / センサ&IoTコンソーシアム 会長 三林 浩二 氏
第1部「湿度変化で発電する湿度変動電池の開発」
産業技術総合研究所 人間拡張研究センター 研究員 博士(環境学) 駒崎 友亮 氏
我々は、発電可能な場所の制約の少ない環境発電技術を目指し、空気の湿度変化をエネルギー源として発電する湿度変動電池の開発を行っている。昼夜の湿度変化を使ってどこでもある程度発電できる環境発電技術が実現できれば、非常に使い勝手の良いIoT向け自立電源となり、IoTの普及やスマート社会の実現にもつながると考えられる。
本講演では、湿度変動電池の仕組み、技術の現状、将来展望などについて紹介する。
第2部 「植物発電、その原理と応用」
株式会社ニソール 技術顧問 水野 恒雄 氏
植物発電は、土と水と植物、それと空気から成り立っており、植物が根から排出する有機物(糖類)が分解されるときに発生する電子を、電極によって取り出している。有機物は、空気中のCO2を光合成によって生成されておりCO2が、真のエネルギー源とも言える。この電極にイオン化傾向を利用して電位差を設け、電力させる。土の他、河川や池等にも適用可能で、屋外設置用のセンサの電源として好適である。いくつかの適用例を紹介する。
第3部「柔軟なウェアラブルセンサの実現を目指したカーボンナノチューブ薄膜デバイス技術」
名古屋大学 教授 博士(工学) 大野 雄高 氏
ナノチューブ(CNT)薄膜は高いキャリア移動度や機械的柔軟性、生体適合性をもち、装着性や性能に優れたウェアラブルデバイスを実現する電子材料として期待されている。
本講演では、最近のCNT薄膜デバイスに関する我々の研究から、ウェアラブルセンサー向けのフレキシブル集積回路に関する紹介した後、自己給電型ウェアラブルセンサーの実現に向けた伸縮性をもつ摩擦帯電型エネルギーハーベスタの研究について紹介する。
セミナー詳細情報、お申し込み
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